金沢レセプト債訴訟・消費者問題

消費者問題のほか集団訴訟事件に関する報告などを取り上げています

元アーツ証券社長ら逮捕=レセプト債破綻、金商法違反容疑-千葉地検

 医療機関の診療報酬請求権を債権化した「レセプト債」の発行元ファンドなどが破綻した問題で、千葉地検特別刑事部は15日、安全性が高いと虚偽の説明をしたなどとして、金融商品取引法違反(偽計)の疑いで元アーツ証券社長川崎正容疑者(63)=千葉市緑区=ら3人を逮捕した。地検は認否を明らかにしていない。
 他に逮捕されたのは、ファンド運営会社「オプティファクター」元社長の児泉一容疑者(36)=東京都品川区=と、元アーツ証券役員江連昌一容疑者(56)=同=。

http://www.jiji.com/jc/article?k=2017021501071&g=soc

 

 これまでも何度かニュース等が流れていた強制捜査がいよいよ開始されたことで,今後,資金の流れや具体的な関与者なども含めた真相が解明されていくことを期待します。レセプト債は,全国的に多数の投資家から227億円あまりを集めて,実は,診療報酬債権の買い取りに充てられた資金が1割程度だったというデタラメな詐欺的投資商品でした。その詐欺的投資商品を組成し,あるいは運用に関与し,また,レセプト債の実態を知りながらも事実を伏せたまま販売を継続させて被害を拡大させた者に対しては,きっちりと刑事責任を負担させることが,被害に遭った投資家の救済のみならず,今後の健全な金融取引を確保する上でも重要です。

 強制捜査でなければ真相解明が実現できない部分も大いにあると予想されるところで,その捜査結果は,金沢での訴訟にも大いに影響があると思われます。今後の捜査に期待いたします。