<レセプト債事件>被害救済に差 窓口の証券破綻、回復困難
「レセプト債」を巡る事件で、ファンド運営会社オプティファクター(東京都渋谷区)と中心的な販売窓口だったアーツ証券(同中央区)が破綻し、アーツを通じて債券を買った投資家はほとんど償還を受けられなくなっている。その一方で、被害回復を進めている証券会社もあり、投資家保護の面で深刻な不公平が生じている。【平塚雄太】
7社のうち、おきなわ証券(那覇市)と上光証券(札幌市)の2社は、一定の被害回復金を払う方向で調停を進めている。関係者によると、両社を通じて債券を買った投資家はオ社からの配当と合わせて7割以上を取り戻せる見通しだという。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170313-00000052-mai-soci
レセプト債は,全国の証券会社を通じて販売されており,商品内容は同一ながら,どこの証券会社から買ったかで購入者に大きな不公平が生じています。このことは,私募債に関する自主規制制定においても議論されており,
金融庁からは
「顧客がどの証券会社と取引をするか判断する材料として、顧客が証券会社の財務状況等を容易に確認できるようにするためにも、証券会社は自社HP上でディスクロージャー誌を公開するなど、 財務状況等の情報開示をより進めることが望ましい。」などと指摘されていました。
ただ,現実的に考えて,仮に,ディスクロージャー誌がHPで公開されても,必ずしも,その内容を見て証券会社の財務状況を判断できる投資家ばかりではないですし,今回のような事態を防ぐことができたかといえばかなり疑問です。。
とはいえ,同じ商品を購入しながら,販売証券会社によって対応に大きな差異がありますので,今回の件は損害賠償請求で解決し,将来的には立法等で手当されることが望ましいと思います。